ごみの 量を過大に報告し、 値引き額に影響を与えた可能性がある。
朝日新聞社
森友学園側から国に提出された、「深さ3・8メートルからごみが出た根拠」とされる3枚の写真のうちの1枚。上部にごみはあるが、深さは判別できない
学校法人・森友学園(大阪市)への国有地売却で、8億円超の値引きの根拠とされたごみの撤去費の算出に関わった業者が、大阪地検特捜部の任意聴取に、積算は虚偽の写真が根拠になった、と説明していることが関係者への取材でわかった。学園と財務省近畿財務局からの働きかけがあったとも証言。ごみの量を過大に報告し、値引き額に影響を与えた可能性がある。
ごみの量の積算に際し、業者は2016年3月下旬に試掘し、「深さ3・8メートルまでごみが混入」との結果を財務局に提出。その根拠として、掘った穴にメジャーが差し込まれた現場写真が添付された。
しかし、関係者によると、業者は特捜部に、写真は実際には3メートルより浅い地点で撮られたものだったと証言。ごみの量は深さと面積などで算出される。ごみがある場所が深いほどごみの量は多いとみなされ、最終的な値引き額に影響する。業者は過大報告について、学園と国から働きかけられたとも説明しているという。
財務局は最終的に、2016年6月20日に更地の鑑定価格から8億1900万円を値引き。1億3400万円で売却した。
(朝日新聞デジタル 2018年03月17日 05時32分)