三角の 立ち耳に、 くるりとした巻き尾が特徴で、 今や、 世界の 愛犬家が注目する秋田犬の 魅力を多くの 観光客に知ってもらおうと、 秋田市中心部で15日、 展示施設が2か所オープンする。 6月には、 市が千秋公園内に触れ合いの 場を開設す【経済】
三角の立ち耳に、くるりとした巻き尾が特徴で、今や、世界の愛犬家が注目する秋田犬の魅力を多くの観光客に知ってもらおうと、秋田市中心部で15日、展示施設が2か所オープンする。
6月には、市が千秋公園内に触れ合いの場を開設する予定で、キラーコンテンツ(圧倒的な魅力を持った観光資源)としての活用が進む。
同市中通の「エリアなかいち」に開設されるのは常設展示施設「秋田犬ステーション」だ。秋田犬の保護活動に取り組む一般社団法人「ONE FOR AKITA」(秋田市)が、市内の民間企業などと協力して運営する。観光客に向けて秋田犬と会える場所として開放し、記念撮影を楽しんでもらう。併せて、血統書発行のため犬を個体ごとに管理する「犬籍」の国内での登録頭数が減少傾向にあるといった課題の解決を目指す拠点としたい考え。
同法人は現在8頭の秋田犬を所有しており、犬2~3頭ずつ交代で展示。関連グッズも販売し、売上金の一部を秋田犬保存会に寄付する。
JR秋田駅の東西連絡自由通路「ぽぽろーど」では「秋田犬サテライトステーション」がお目見えする。 JR東日本秋田支社と同法人が、エリアなかいちの秋田犬ステーションの犬が散歩の途中に立ち寄る場所として設ける。“玄関口”である駅に降り立った観光客らを、 凜 ( りん ) としたたたずまいの中に、愛らしさを感じさせる秋田犬がお出迎えするという趣向だ。
一方、市は、観光名所の千秋公園内に6月、訪れた観光客や市民らが秋田犬との触れ合いを楽しめる場を設ける。今年度の一般会計当初予算に742万円を計上、整備を進める。降雪期を前にした11月頃までの期間で公開する方針だ。
秋田港では18日から11月2日にかけ、大型クルーズ船の寄港が計21回予定されている。 JRではクルーズ船の乗客向けに、JR貨物の秋田港駅と秋田駅を結ぶ列車を運行するなど、観光客の受け入れ態勢の強化が進んでいる。秋田駅のサテライトステーションではクルーズ船の寄港日に合わせて秋田犬が展示される予定だ。
同法人の高橋伸明事務局長は「秋田犬は、世界に誇る観光資源。施設を観光誘客の起爆剤や秋田犬の保存につなげたい」としている。
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◆各施設の開館日時
▽秋田犬ステーション(「エリアなかいち」内)
毎週火・木・土・日曜日 午前11時~午後3時
▽秋田犬サテライトステーション(JR秋田駅「ぽぽろーど」内)
毎週火・木・土・日曜日の各日2回(午前11時半と午後2時15分)
※両施設とも入場無料。犬の見学や写真撮影は可能。犬のストレスになるため接触は禁止