Домой Japan Japan — in Japanese 1ドル112円台 米経済好調も反映

1ドル112円台 米経済好調も反映

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米国と中国の 制裁合戦による「貿易戦争」 が現実化し、 世界経済の 先行き懸念が高まったが、 外国為替市場では一部で予想されたリスク回避の 円買いは起きず、 円安・ ドル高が進んでいる。 12日の 東京市場の 円相場は1ドル=112円台まで下落、 約半年ぶりの 円安・ ドル高水準を付けた。 米国の 実体経済が強く利上げも続く中
米国と中国の制裁合戦による「貿易戦争」が現実化し、世界経済の先行き懸念が高まったが、外国為替市場では一部で予想されたリスク回避の円買いは起きず、円安・ドル高が進んでいる。12日の東京市場の円相場は1ドル=112円台まで下落、約半年ぶりの円安・ドル高水準を付けた。米国の実体経済が強く利上げも続く中、投資家が新興国通貨などをドルに替える動きを強めているためで、円もつられて下落している。【小原擁、古屋敷尚子】
金融市場で取引される主要通貨の中で、円は「比較的安全な資産」と見なされてきた。このため、従来は世界経済の先行き懸念が高まった際には、投資家が資産の「一時的な逃避先」として円を買い、円高・ドル安が進むことが多かった。
今回も「米中貿易摩擦激化→円高・ドル安→株安」のパターンを想起させる動きが見られた。例えば、11日早朝に1ドル=111円20銭前後で推移していた円相場は、トランプ米政権が中国に対する2000億ドル規模の追加関税の品目を公表すると、一時110円70銭前後まで円高に振れた。円高・ドル安を嫌気した株式市場では日経平均株価が一時、450円も急落する展開となった。
ところが、12日の市場は一転、貿易戦争への懸念が続くにもかかわらず、円安・ドル高が進み、株価も大きく反発する展開となった。三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「追加関税で中国経済が打撃を受ければ、資源需要が減るとの思惑から、資源国通貨が売られ、相対的にドルが高くなった」と解説。実際、10~11日にはブラジル、オーストラリア、ロシアなどの資源国通貨が軒並み下落しており、貿易戦争による経済的打撃が中国により大きいとの見方が「ドルの先高感」を広げ、円安も招いているようだ。
ドル買いには、米国経済への強気の見通しも影響している。貿易戦争が米産業や個人に与える懸念は根強いものの、雇用・賃金をはじめ実体経済は好調で、物価上昇圧力も高まっている。 SMBC日興証券の野地慎チーフ為替・外債ストラテジストは「トランプ政権の大型減税政策もあり、米国の景気は堅調。この結果、ドルが買われ、全ての通貨に対してドル高傾向となっている」と指摘する。
ただ、米中の貿易戦争がさらにエスカレートすれば、世界経済に与える打撃は新興国だけにはとどまらず、米経済の変調を招く恐れもある。日本経済に心地よい円安・ドル高、株高の流れがいつまで続くかは分からず、市場は「為替も株も米中の動きで相場が左右されやすくなっている」(大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリスト)。

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