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加藤剛さん、お別れの会に1千人 「カーテンコールを」

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6月に80歳で亡くなった俳優、 加藤剛さんの お別れの 会が30日、 東京都港区の 青山葬儀所であった。 共演者や所属した劇団俳優座の 仲間、 ファンら約1千人が参列。 次男の 俳優、 加藤頼(らい)さんの 「最後の カーテ…
6月に80歳で亡くなった俳優、加藤剛さんのお別れの会が30日、東京都港区の青山葬儀所であった。共演者や所属した劇団俳優座の仲間、ファンら約1千人が参列。次男の俳優、加藤頼(らい)さんの「最後のカーテンコールを」との呼びかけに、全員が万雷の拍手を送り、別れを惜しんだ。
祭壇は、出身地の静岡県にちなみ、花で茶畑と富士山を再現した。テレビ時代劇「大岡越前」が出会いだったという里見浩太朗さんは、弔辞でメイク中に見た横顔にふれ「何て美しい顔の俳優さんなんだろう。まるでギリシャの美男の彫刻を見るようで、ほれ込んでしまいました」と語った。
映画「忍ぶ川」などで共演した栗原小巻さんは「青春のころ、ご一緒に作り上げた作品。剛さんの、強い精神、高潔な意志、今振り返って映像を見ますと、あの頃の作品への感情が呼び覚まされます。決して誰かの、何かのふりをするのではなくて、心で演じていました」と語りかけた。
あいさつで長男の俳優、夏原諒(りょう)さんは、加藤さんが戦後60年の2005年3月に書いたとみられる詩を先日見つけたことを紹介。「もうひなたちが死なないよう、毎日心をくだいてください」などと朗読した。(星賀亨弘)
加藤剛さんのお別れ会では、長男で俳優の夏原諒(りょう)さんが、先日見つけたという加藤さんの詩を朗読した。戦後60年の2005年、東京大空襲があった3月に書かれたとみられる。読み上げられた全文は次の通り。

3月の祈り
60年前、弥生。ひな人形たちも大勢焼けて世を去りました。
声もあげず、まばたきもせず、折り重なって。
優しい女の人たちよ、もうひなたちが死なないよう、毎日心をくだいてください。
たくましい男の人たちよ、もう女たちが泣かないよう、毎日心を傾けてください。
弥生3月、桃の花に祈ります。
たとえ戦火のもとでも、枝は芽吹き、花はつぼみをつけるのでした。
たとえ地下壕(ごう)の中でも、少年も少女も、白い歯をこぼれさせていたのです。
たとえどんな切ない運命が、瞬時にその光景をさらっていってしまおうとも。
60年前の早春を忘れまい、と私は祈ります。
60年前に終わったあの戦争の、最年少の目撃者、証言者として。
加藤剛

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