非常に強い台風２１号は４日午前、 四国沖を北上した。 昼ごろに四国から紀伊半島にかけて最接近し、 上陸する見通し。 非常に強い勢力を保ったまま上陸すれば、 死者４８人を出した１９９３年の 台風１３号以来２５年ぶりとなる。 西日本を中心に各地は猛烈な雨や風に見舞われる可能性が高く、 気象庁は暴風や高波、 土砂災害への
非常に強い台風２１号は４日午前、四国沖を北上した。昼ごろに四国から紀伊半島にかけて最接近し、上陸する見通し。非常に強い勢力を保ったまま上陸すれば、死者４８人を出した１９９３年の台風１３号以来２５年ぶりとなる。西日本を中心に各地は猛烈な雨や風に見舞われる可能性が高く、気象庁は暴風や高波、土砂災害への厳重な警戒を呼びかけるとともに、早めの避難を促している。
同庁によると、今夏は台風の発生が例年よりも多く、６～８月で１８個発生。統計が残る５１年以降、９４年と並び最多タイとなった。
台風２１号は午前９時現在、高知県・室戸岬の南南西約１００キロを時速４５キロで北北東に進んでいる。中心気圧は９４５ヘクトパスカル、中心付近の最大瞬間風速は６０メートル。中心から南東１９０キロ以内と北西９０キロ以内は、風速２５メートル以上の暴風域となっている。今年接近した台風では最強クラスの勢力。上陸後は上空を流れる偏西風に乗って移動速度を増して日本列島を縦断。４日夜には日本海側に抜ける見通し。
５日午前６時までの２４時間予想雨量はいずれも多い所で、東海５００ミリ▽近畿、関東甲信４００ミリ▽四国３００ミリ▽北陸２５０ミリ▽北海道１８０ミリ▽東北１５０ミリ▽中国１００ミリ。５日までの最大瞬間風速は、四国、近畿６０メートル▽東海５０メートル▽▽中国、北陸、東北４５メートル－－と予想されている。
４日は瀬戸内海や北陸で潮位が高まる見込みで、大阪湾沿岸では過去最高潮位に匹敵する記録的な高潮となる恐れがある。予想最高潮位は、大阪府で２．８メートル、兵庫県で２．７メートルなど。死者１９４人を出した第２室戸台風（６１年）に匹敵する潮位差となる可能性がある。【鳥井真平】
