3ゴールという成果から目を離せば、 可もなく不可もなくといった内容ではあった。 フィジカルが強く、 突進力もあるパナマが相手。 「立ち上がり少しバタバタした」 という南野の 言葉は、 奪いたいところでボールが奪えず、 ゲームが落ち着かなかったことを示している。 前半、 先制ゴールを決める南野=共同 W…
3ゴールという成果から目を離せば、可もなく不可もなくといった内容ではあった。
フィジカルが強く、突進力もあるパナマが相手。「立ち上がり少しバタバタした」という南野の言葉は、奪いたいところでボールが奪えず、ゲームが落ち着かなかったことを示している。
前半、先制ゴールを決める南野=共同
W杯ロシア組と新世代の「融合」は、そううまくは運ばない。トップの大迫の絡みは散発、原口は気合に足がついてこない場面もあった。ピンボールのようにボールが軽快に前線を駆け巡る、というところまではいっていない。
ただ、攻撃のスイッチは入れようとし続けた。トライ・アンド・エラーをとがめない森保監督に促されるように、突撃開始を告げる強いパスが走っていたし、受け手の動き出しにも悪くない感触が残っている。
美しくはなくても、得点はどれも粘り強くもぎ取った。 DFと絡みながらシュートに持ち込んで、南野が先制点。伊東は1度仕留め損ねたシュートの跳ね返りに、もう一度チャレンジしてねじ込んだ。
「ミスしたら、取り返すためにアクションする。周囲もそれにリアクション(呼応)する。そう戦えたことをポジティブにとらえている」。ミスをミスで終わらせない姿勢が、奪ったゴール数よりも監督を満足させたのだろう。
これが新チームの2戦目。息が合わないのは当然で、それでも各人が時に折り合い、時にすれ違いながら連勝という結果を手に入れた。「現時点でのベストと、これから良くなっていく可能性を示してくれた」。熱く、心優しい監督はチームに合格点を与えている。
(岸名章友)