中国の 李克強（リーコーチアン）首相は１４日、 シンガポールで開かれた東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）首脳との 会合で、 中国とＡＳＥＡＮが協議中の 南シナ海での 活動を規制する「行動規範」 （ＣＯＣ）策定につい…
中国の李克強（リーコーチアン）首相は１４日、シンガポールで開かれた東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）首脳との会合で、中国とＡＳＥＡＮが協議中の南シナ海での活動を規制する「行動規範」（ＣＯＣ）策定について、「３年の時間をかけて協議を完了させたい」と述べた。中国が具体的な時期を示したのは初めてだ。
南シナ海をめぐっては、軍事拠点化を進める中国に対し、米国が「航行の自由作戦」を行って対抗姿勢を強めている。 ＡＳＥＡＮ諸国には現在、中国に融和的な政権が多い。中国に有利な形でＣＯＣの協議を妥結させ、米国の影響力を排除したいとの思惑があるとみられる。
李氏は「３年後には平和を維持するための行動規範を示せるよう、中国とＡＳＥＡＮで努力して完成させたい」と述べた。
ＣＯＣ策定協議は２０１３年から始まったが、法的拘束力を求めるＡＳＥＡＮと、行動を縛られたくない中国との間で交渉が続いている。（シンガポール＝宮嶋加菜子）
