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哺乳類の100倍!? ヒメツリガネゴケ、放射線に強い理由が判明

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およそ5億年前に初めて陸上に進出した植物の仲間で、北半球に広く分布するヒメツリガネゴケが、哺乳類より100倍以上も放射線に強いのは、DNAの損傷を効率よく正確に修復できるからだとする結果を、量子科学技術研究開発機構と仏パリ・サクレー大の研究チームがまとめた。人間を含め、放射線への耐性を高める新たな
およそ5億年前に初めて陸上に進出した植物の仲間で、北半球に広く分布するヒメツリガネゴケが、哺乳類より100倍以上も放射線に強いのは、DNAの損傷を効率よく正確に修復できるからだとする結果を、量子科学技術研究開発機構と仏パリ・サクレー大の研究チームがまとめた。人間を含め、放射線への耐性を高める新たな技術開発につながると期待される。
一般に植物細胞はヒト細胞よりも放射線に強いことは知られるが、植物の中でも耐性に違いがある。近年、ヒメツリガネゴケは植物細胞の中で極めて放射線に強く、277グレイ(グレイは放射線の吸収線量の単位)を照射しても生存率が50%と高いことが明らかになっている。哺乳類では2・5グレイ程度で同じ生存率となる。
DNAの損傷の中で最も重篤なものが二重らせん構造の両方の鎖が同時に切断される「2本鎖切断」だ。研究チームは、ヒメツリガネゴケが放射線による2本鎖切断を効率よく、かつ正確に修復して生き延びていることに着目した。
2本鎖切断を修復する方法のうち、二つのDNAの間で同じ配列の部分を交換して修復する「相同組み換え」を使えなくしたところ、放射線への耐性が大きく低下した。実際に、修復の際の重篤なエラーが増すことも明らかになった。
また、ヒメツリガネゴケは、細胞の中にDNAを含む27本の染色体を1セット持つことが通常だ。しかし、今回の実験では胞子が発芽した初期段階の「原糸体組織」の細胞内に2セットを保持していることも分かった。細胞分裂後に何らかの理由で染色体のみを複製するように進化し、結果として放射線への耐性を獲得した可能性が考えられる。
研究チームの坂本綾子・同機構高崎量子技術基盤研究所上席研究員(植物生理学)は「相同組み換えは、ヒトを含め多くの生き物が持つ仕組みだが、普段はあまり使われない。うまく利用できれば、被ばくリスクの低減や、逆に放射線抵抗性がんを克服する新しい技術開発につながる可能性がある」と強調した。
成果はDNAの損傷と修復を焦点にした国際専門誌に掲載された(https://doi.

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