自民党は5日、 東京都内の ホテルで第84回党大会を開いた。 総裁任期を「連続2期6年」 から「連続3期9年」 に延長する方針を正式決定した。 安倍晋三首相(党総裁)は、 来年9月の 総裁選で3選されれば、 2021年9月までの 在任が可能となった。 首相は演説で、 憲法改正発議に向けて議論を主導することに意欲を示した。
自民党は5日、東京都内のホテルで第84回党大会を開いた。総裁任期を「連続2期6年」から「連続3期9年」に延長する方針を正式決定した。安倍晋三首相(党総裁)は、来年9月の総裁選で3選されれば、2021年9月までの在任が可能となった。首相は演説で、憲法改正発議に向けて議論を主導することに意欲を示した。
連続3期目に入った場合、首相在任期間が19年11月に戦前の桂太郎首相の2886日を抜いて歴代1位になるほか、20年の東京五輪を首相として迎えることになる。今後は憲法改正の発議や次期衆院選の時期などが焦点となる。任期延長は昨年10月に党・政治制度改革実行本部で方針が決まっていた。
首相は演説で「自民党は憲法改正の発議に向けて、具体的な議論をリードしていく。それこそが自民党の歴史的使命だ」と述べ、改憲項目の絞り込みを進める考えを強調した。昨年7月の参院選で27年ぶりに単独過半数を回復したことにも触れ、「国政選挙に4連勝しても緊張感を片時も忘れずに挑戦し続けることを誓う」と述べ、長期政権に意欲を見せた。
経済については「この4年間で雇用は170万人増えた。賃金も上がり、国・地方合わせて税収は22兆円増えた」と成果を例示し、「アベノミクスの果実を使って社会保障分野を充実する。成長と分配の好循環をまわしていく」と訴えた。
17年の党運動方針も決定した。憲法改正について「憲法審査会や各党との連携を図り、憲法改正原案の発議に向けて具体的な歩みを進める」として「発議」を初めて明記した。次期衆院選については「『常在戦場』の精神の下、謙虚な姿勢で臨む。一切の妥協を排して勝てる候補の擁立に努める」と必勝を期している。
来賓として出席した公明党の山口那津男代表は「内外の諸課題を考えた時に政治の安定こそが、ただ一つの確実な道だ」とあいさつし、自公連立政権を継続する重要性を改めて強調した。【仙石恭、水脇友輔】
Similarity rank: 1.