【ワシントン=加納宏幸】 米国務省は7日、 ティラーソン国務長官が今月15日から日本 — Yahoo!ニュース(産経新聞)
産経新聞 3/8(水) 9:23配信
【ワシントン=加納宏幸】米国務省は7日、ティラーソン国務長官が今月15日から日本を訪問すると発表した。岸田文雄外相との会談や、安倍晋三首相への表敬訪問を予定している。北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて核・ミサイル問題や金正男氏殺害事件を中心に協議し、同盟国として日本の防衛に責任を持つことを伝える方針だ。
ティラーソン氏は15~19日の日程でアジアを歴訪。15日から日本、17日から中国、18日から韓国をそれぞれ訪れる。中国では王毅外相と会談し、習近平国家主席と面会する可能性もある。韓国では尹炳世(ユン・ビョンセ)外相と会談する。
トランプ政権は対北朝鮮戦略の見直しを進めており、国務省のトナー報道官代行は7日、ティラーソン氏がアジア歴訪で「北朝鮮からの核・ミサイルの脅威が進展する中で、戦略の調整に取り込む」と述べた。
マティス国防長官が2月初めに日韓両国を訪問したのに続き、ティラーソン氏が日中韓3カ国を訪問することは、トランプ政権が北朝鮮の脅威を深刻に受け止めていることの表れだ。
オバマ前政権の「戦略的忍耐」政策からの転換を目指す同政権は「あらゆる選択肢」を検討しており、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備を開始したのもその一環といえる。
米軍は年内の運用開始を予定していたが、早ければ4月へと大幅に前倒しされる。トナー氏は6日の記者会見で「THAAD配備は韓国はもとより駐韓米軍を守るための防衛的手段だ」と述べた。
北朝鮮は6日の弾道ミサイル発射で在日米軍基地を攻撃する意図を明確にした。米政府はアジアでの米軍のプレゼンスが損なわれる事態を強く懸念しており、マティス氏が政権発足直後にまず日韓両国を訪問して、日米韓3カ国の連携を確認。ティラーソン氏自らも「早期のアジア訪問が必要と考えてきた」(米政府筋)という。
しかし、THAAD配備には中国が強く反発しており、ティラーソン氏は訪中で「悪い行動を続ける北朝鮮に対する防衛システム」(トナー氏)であることを強調。対北朝鮮制裁の抜け穴を封じ、圧力強化に協力するよう求める考えだ。
最終更新:3/8(水) 9:23