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上司に「AIをやれ」といわれたら—機械学習プロジェクトで成果を出すために(後編)

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AIやデータ分析・ データ活用といえば、 主にインターネットで事業を展開している企業に限定された話だと思っている方も多いかもしれません。 しかし、 AIや機械学習の 波は、 どの ような業界にも押し寄せています。 本稿では「機械学習をビジネスに活用するためにはどうしたらいいか」 という疑問を、 より現実的な解を用いて考えていきたいと思います。
前編 では、機械学習などAIプロジェクトを始めるためにフォーカスする領域や、体制、他部署と連携するべき理由を説明しました。
今回は後編です。 開発フェーズと運用フェーズの両方を視野に入れる
開発フェーズでは「アウトプットの精度が十分か」や「計算速度は十分か」など、実装面での心配事に気を取られます。
しかし、機械学習がビジネスで真に価値を生むためには現場やサービスの中できちんと運用されることが重要です。
機械学習を用いたサービスや機能は、運用や保守が必要になるものもあります。先程の広告収益の例の場合、「性別」と「年齢」を推測するためのモデルを作るためには教師データが必要です。
教師データは、モデルを構築するために必要な正解データであり、ユーザーの実際の性別、年齢と閲覧している動画の情報なのことを指します。この教師データは、定期的に収集してモデルを改善する必要があります。
このような教師データの収集や調査については、マーケティング部門へのヒアリングや外部の調査会社に頼ることもあります。
開発後の運用フェーズで他部門との連携が必要になるとわかったら、企画・開発の段階から運用時の協力を仰ぎましょう。事前に体制を整えることで、運用への移行をスムーズに進められます。 本番運用までのハードル
開発において、まずはプロトタイプを作成して「過去のデータに対してどのような結果を返すか」や「その結果はビジネス的な観点から許容できるものか」をテストします。プロトタイプによるテストは非常に重要です。このテストには2つの側面があります。 性能試験:目論見通りの結果が得られているかを検証する 合意形成:性能や評価基準について関係者の納得感を得る
性能試験についてはまだ実際のユーザーの反応が得られる段階ではないので、主に開発者や関係者が結果を確認します。可能であれば上司や開発中の機能が影響を及ぼす人たちにも参加を促すとよいでしょう。

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