TPP=環太平洋パートナーシップ協定から離脱を決めたアメリカを除く11か国の 事務レベル会合がカナダの トロントで始まり、 各国の 思惑が異なるなか…
TPP=環太平洋パートナーシップ協定から離脱を決めたアメリカを除く11か国の事務レベル会合がカナダのトロントで始まり、各国の思惑が異なるなか、アメリカ抜きの協定発効の可能性を探る日本が議論を主導し、一致した方向性をどこまで示せるかが焦点です。 カナダのトロントで、2日から始まったTPP=環太平洋パートナーシップの事務レベルの会合には、離脱を決めたアメリカを除く11か国から代表が集まり、日本からは片上首席交渉官が出席しています。 今月下旬にベトナムで開かれる閣僚会合を前に、各国は、アメリカ離脱後の協定に、どう臨むのか互いに確認しようとしていて、首席交渉官たちは会合に先立って、個別に会談を行いました。 日本としては、TPP協定には貿易や投資のルールを共有できるメリットがあり、2国間のFTA=自由貿易協定の交渉入りに意欲を見せるアメリカをけん制する効果もあるとして、アメリカ抜きの協定発効の可能性を探る方針です。 ただ、アメリカへの輸出拡大に期待していたベトナムや、中国を含めた枠組みに関心を寄せるとされるチリなどは慎重な姿勢です。 片上首席交渉官は会合を前に記者団に対し、「いろんな国の考え方があるが、日本の基本的な考えを説明し認識を共有できるよう最大限、努力したい」と話していました。 各国の思惑が異なるなか、日本が議論を主導し、一致した方向性をどこまで示せるかが焦点です。