内閣府が14日に発表した2017年4─6月期国民所得統計1次速報によると、 実質国内総生産(GDP)は前期比プラス1.0%、 年率換算プラス4.0%と、 6四半期連続の プラス成長となった。 ロイターがとりまとめた予測中央値の 年率プラス2.5%を大きく上回り、 15年1─3月期の プラス4.8%以来の 高い伸びを記録した。 個人消費や設
[東京 14日 ロイター] — 内閣府が14日に発表した2017年4─6月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比プラス1.0%、年率換算プラス4.0%と、6四半期連続のプラス成長となった。ロイターがとりまとめた予測中央値の年率プラス2.5%を大きく上回り、15年1─3月期のプラス4.8%以来の高い伸びを記録した。個人消費や設備投資といった内需がけん引しての高成長となった。 市場関係者のコメントは以下の通り。 <JPモルガン証券 経済調査部シニアエコノミスト 鵜飼 博史氏> 4─6月期の実質国内総生産(GDP)は、景気の拡大と物価の下げ止まりを示した。年率プラス4.0%という大きな伸びは、民間需要の強さと前年度補正予算の遅れていた執行がようやく出てきた効果によるものだ。 この強さが続くとは考えにくく、公共投資などの減速により7─9月期GDPの数値は多少低下するだろう。ただ、堅調な景気は変わらないとみている。 GDPデフレーターは前年同期比マイナス0.4%だが、前期よりもマイナス幅は縮まっている。また、昨年中マイナスが続いていた国内需要デフレーターは同プラス0.4%と、インフレ率の下げ止まりを示している。 ただ、日銀にとっては想定内の動きであり、日銀にとって10年長期金利ターゲット引き上げの材料とはならないだろう。 一方、堅調な景気を受け、財政健全化に取り組む政府は財政支出を増やさないとみている。秋に新たな大型補正予算を組むとは予想していない。 市場関係者のコメントは以下の通り。 <JPモルガン証券 経済調査部シニアエコノミスト 鵜飼 博史氏> 4─6月期の実質国内総生産(GDP)は、景気の拡大と物価の下げ止まりを示した。年率プラス4.0%という大きな伸びは、民間需要の強さと前年度補正予算の遅れていた執行がようやく出てきた効果によるものだ。 この強さが続くとは考えにくく、公共投資などの減速により7─9月期GDPの数値は多少低下するだろう。ただ、堅調な景気は変わらないとみている。 GDPデフレーターは前年同期比マイナス0.4%だが、前期よりもマイナス幅は縮まっている。また、昨年中マイナスが続いていた国内需要デフレーターは同プラス0.4%と、インフレ率の下げ止まりを示している。 ただ、日銀にとっては想定内の動きであり、日銀にとって10年長期金利ターゲット引き上げの材料とはならないだろう。 一方、堅調な景気を受け、財政健全化に取り組む政府は財政支出を増やさないとみている。秋に新たな大型補正予算を組むとは予想していない。