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タイの軍病院で爆発、20人強けが クーデター3年の日

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タイの 首都バンコクにある軍の 病院で22日、 爆発があり、 20人強が負傷した。 タイ警察の 幹部は爆発が小型爆弾によるもの と断定した。 この 日は2014年の 軍事クーデターからちょうど3
【バンコク=小野由香子】タイの首都バンコクにある軍の病院で22日、爆発があり、20人強が負傷した。タイ警察の幹部は爆発が小型爆弾によるものと断定した。この日は2014年の軍事クーデターからちょうど3年の節目の日。背後関係などはまだ明らかになっていないが、軍政に反発する勢力による犯行との見方もある。 爆発があったのはバンコク中心部にあるプラモンクットクラオ病院。午前10時(日本時間正午)ごろ、地上階にある軍の高級幹部向け待合室付近で爆発が起きた。負傷者の多くは飛び散った窓ガラスで負傷した。日本人や外国人は巻き込まれていないもようだ。 スティワラー・ランスィプラーマナクン警察副長官は、爆弾に使われたとみられるタイマー装置や電線の破片が現場で発見されたと明らかにした。軍政の広報官は「政治的動機はまだ確認できないが病院を狙うことは許されない」と非難した。犯行声明は出ていない。 プラモンクットクラオ病院は軍人やその家族のほか、一般人も利用できる。14年のクーデター前に、タクシン元首相派の前インラック政権に反対するデモ隊が周辺を占拠し、衝突を繰り返した「戦勝記念塔」に近い。軍の病院であることが反軍政勢力による仕業との見方につながっている。 軍はクーデター後の3年間、言論統制や政治活動の禁止など強硬手段で治安を保とうとしてきた。今年4月の新憲法施行で次期総選挙への道筋がついてからも、フェイスブックなどのSNS(交流サイト)を中心に、反軍政の活動家らへの締め付けを強めていた。 この間、15年8月にはバンコク中心部の観光名所、エラワン廟(びょう)で大規模な爆弾テロが起き、20人が死亡した。16年8月にはタイ南部でテロとみられる広域連続爆発があった。軍政は治安維持のためとして強権発動を正当化してきたが、再び警戒の網をかいくぐられた格好だ。 バンコクの王宮近くや官庁街では、今年に入ってから小型爆弾によるものとみられる爆発が少なくとも2回起きた。タイ陸軍のチャルムチャイ司令官は22日に記者会見し、爆弾の構造などを根拠に、今回の病院での爆発の犯行グループがこうした過去の事件と同じである可能性に言及した。 タイは5000社以上の日本企業が進出する東南アジア屈指の産業集積地。各社は現時点で冷静に受け止めている。 トヨタ自動車 は「(現場の病院は)従業員の居住地域からも工場までのバスの送迎ルートからも離れており、今のところ特に対応していない」と話す。 在タイ日本大使館は22日夕、在留邦人や旅行者向けに注意喚起の発表をし、人が多く集まる場所などで安全確保に十分注意するよう呼びかけた。

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