安倍晋三首相は２４日、 ２月９日に行われる韓国・ 平昌冬季五輪の 開会式に出席する意向を表明した。 訪韓時に文在寅（ムン・ ジェイン）大統領と会談する方向で、 慰安婦問題に関する２０１５年の 日韓合意の 着実な履行を直接求める考えだ。
安倍晋三首相は２４日、２月９日に行われる韓国・平昌冬季五輪の開会式に出席する意向を表明した。訪韓時に文在寅（ムン・ジェイン）大統領と会談する方向で、慰安婦問題に関する２０１５年の日韓合意の着実な履行を直接求める考えだ。
首相は２４日の衆院本会議で、文氏との会談について「北朝鮮に核・ミサイル計画を放棄させるため、圧力を最大限まで高めていく方針からぶれてはならないことを直接伝えたい」と訴えた。
また、「慰安婦合意について日本政府の考え方を明確に伝えていきたい。韓国側に約束を誠実に履行していくよう働きかけていく」と語った。首脳会談では、合意は「最終的かつ不可逆的」だと指摘し、履行を求める模様だ。
一方、首相は記者団に「２０年東京五輪がある。同じアジアで開催される平昌五輪の開幕式に行き、選手団を激励したい」と語った。菅義偉官房長官も記者会見で「五輪は平和とスポーツの祭典だ。東京五輪を控え、今回の五輪の成功に協力したい」と述べた。
首相の開会式出席は、韓国側が要請し、日本側も出席に前向きだった。しかし、文政権が日韓合意を「受け入れ困難」だと表明し、日本に「心からの謝罪」を求めたことから慎重論が拡大。首相は「国会日程を考慮して検討する」との考えを示し、判断を留保していた。
首相の訪韓は、朴槿恵（パク・クネ）大統領時代の１５年１１月に日中韓首脳会談に出席して以来２年３カ月ぶりとなる。【松倉佑輔】
