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羽生、納得の復活はショパンのバラードで

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男子ショートプログラム(SP) 復活の 演技は、 自らが「満足」 と納得できるもの だった。 16日に行われた平昌冬季五輪の フィギュアスケート男子ショートプログラム(SP)で、 日本の エース、 羽生結弦(23)=ANA=が首位発進。 昨年11月に負った右足首の けがの 影響を全く感じさせなかった演技は、 五輪連覇への 期待を一層ふくらませた。
復活の演技は、自らが「満足」と納得できるものだった。16日に行われた平昌冬季五輪のフィギュアスケート男子ショートプログラム(SP)で、日本のエース、羽生結弦(23)=ANA=が首位発進。昨年11月に負った右足首のけがの影響を全く感じさせなかった演技は、五輪連覇への期待を一層ふくらませた。
演技の時が訪れ、名前がコールされると、羽生は大きな歓声と拍手で迎えられた。演技冒頭で跳ぶ4回転サルコウの踏み切り動作の確認や、体の前で十字を切るいつものルーティンなどをこなしてから、リンクの中央に立つ。そして、静まった空気の中で、まるで氷をコントロールするように丁寧に滑り出した。
今季が3シーズン目の使用となるショパンのピアノ曲「バラード第1番」。静かな旋律に乗ってジャンプをきれいに決め、激しい旋律に乗ったステップを演じるごとに会場のボルテージは高まった。羽生は演技後、「よしっ」と言わんばかりに右腕を軽く振り、自らに拍手した。観客席ではまるで日本の会場のように多くの日の丸が揺れ、演技後のリンクには羽生が好きな「くまのプーさん」のぬいぐるみの雨。その中で羽生は笑みを浮かべ「ありがとうございました」と四方に深々と頭を下げた。
滑っている間の2分50秒はあっという間に過ぎたという。「帰ってきたんだな。ケガなく滑ることがやっぱり楽しくて、幸せで、そういうことを感じながら滑っていた」としみじみ。そして羽生らしく「いつもたくさん温かい声援をいただけるが、久しぶりにこの応援を聞けてとても力になった」と観客に感謝した。そして17日のフリーに向けて「まだ明日がある、という気持ちが頭の6割近くを占めている。しっかり明日に向けて調整したい」と気持ちを新たにした。
この日のリンクサイドには、トレードマークになっているプーさんのティッシュケースがなかった。競技後の記者会見で羽生は、五輪の商標などに関する規定で持ち込めないため宿泊するホテルに置いてきて、代わりにイチゴのデコレーションケーキ柄のケースにしたことを明かした。
「ホテルでは、おまじないのように(プーさんの)頭をつかんで『行ってくるよ』という仕草とかやってます。彼も応援してくれてたと思います」。普段と勝手が違っても動じない。それもまた、演技と同じように羽生らしかった。【福田智沙】

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