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最高益が多い–4月に注目される「2月決算の小売業」

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小売業には2月決算銘柄が多数ある。 4月前半に2月決算の 小売株が注目されやすくなる理由を解説する。
これら3点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。
家具・住居製品を展開するニトリホールディングス(9843)は3月27日に2018年2月期決算を発表した。連結経常利益は前期比8.3%増の948億円で31年連続の増益である。続く今期(2019年2月)の経常利益(会社予想)は、前期比5.4%増の1000億円で最高益更新が続く見通しだ。
小売業には2月決算銘柄が多数ある。以下の3つの理由から4月前半に2月決算の小売株が注目されやすくなる。
日本の上場企業はほとんどが3月決算で、4月後半~5月にならないと決算が発表されない。4月前半は、3月期決算企業にとって「決算発表直前」に当たり、積極的な売買を仕掛けにくい時期である。
2月決算小売株は、3月末~4月前半に決算を発表する。3月決算企業が売買しにくいときに2月決算小売株は先に決算発表を終え、新年度(2018年2月期)に増益予想を出していると注目が集まる。
日本企業は新年度の業績予想を低めに出す傾向がある。後から業績予想を下方修正しないでいいように、できれば上方修正できるように、わざと低めに出すようだ。ところが、小売業は増収増益の強気予想を発表する傾向がある。3月期決算企業の新年度予想が分からない中、いち早く増収増益で予想を出してくる小売株には注目が集まる。
人口が減少する日本で、小売業は停滞産業のイメージがある。ところが実際には、大手小売業で最高益を更新する企業が多数ある。新年度で最高益更新が続く見込みの小売株には、見直し買いが入ることがある。
このところの円高は、日本の輸出企業の業績に悪影響が及ぶ懸念がある。だが、小売業は海外からの輸入が多く、円高はメリットだ。そういう意味でも、小売業に注目が集まりやすいと考えられる。

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