Start Japan Japan — in Japanese 尾畠春夫さんの思い 「困った時はお互い様。明日は我が身かもしれないから」 男児発見から一夜

尾畠春夫さんの思い 「困った時はお互い様。明日は我が身かもしれないから」 男児発見から一夜

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尾畠さんはボランティアの スペシャリストで、 東北では500日間にもわたり支援作業を行ったという。
山口県周防大島町で12日から行方が分からなくなっていた藤本理稀(よしき)ちゃん(2)を発見・保護した尾畠春夫さん(78)が16日、捜索時の心境やこれまでの出来事を振り返った。
大分県から駆けつけた尾畠さんは、実はボランティアのスペシャリスト。2011年4月、東日本大震災発生後の宮城県・南三陸町では、被災者の写真や卒業文集を探し出す「思い出探し隊」として活動。東北では500日間にもわたり支援作業を行ったという。また、去年7月の九州北部豪雨では地元大分県の水害現場で懸命に復旧作業にあたり、今年6月の大阪北部地震のボランティアにも駆けつけた。
「かわいい写真を見たら涙が出てくるよ。かわいそうでな…。(写真が戻ることを)願っています」
「困った時はお互い様だから。明日は我が身かもしれないから」
当時のインタビューにこう答えていた尾畠さん。その活動は災害現場だけではなく、2016年12月、大分県の佐伯市で当時2歳の女の子が行方不明になった際にも捜索に参加した。こうした経験から、理稀ちゃん発見後の会見では「子どもだから下に下ることはまずないと思った。まず上に上がっていくというのが子どもの習性だと私は思っていた」と話していた。
そんな尾畠さんが、16日放送の『けやきヒルズ』(AbemaTV)に大分の自宅から出演。尾畠さんは理稀ちゃん捜索前に「会える気がする」と語っていたが、その感覚を「車の中で朝3時半に目が覚めた。いろいろ用意している時に、なんか胸騒ぎというか会える気がした」と説明。また会えた時のことを想定して準備を行い、「彼が一番何を望んでいるかな、2歳の子どもだから甘い物と、怪我をしていた時に洗うための水と医薬品。3時過ぎは雨足が強かったから、衣類が濡れているかもと思ってバスタオルの長いものを持って上がった。天が道を教えてくれたのか、理稀くんが呼んでくれたのか、偶然ぴったり出会ってびっくりした。声を聞いたときは頭の中が真っ白になった」と明かした。
尾畠さんが捜索時に背負っていたリュックには水やカッパ、治療道具など様々な道具が入っている。そうした準備はボランティアの基本だといい、理稀ちゃんの状態に対応できる段取りを整えていたと話した。
今回、警察から感謝状が贈られたが、それは母親の仏壇に飾っているそうで、「ボランティアに行く時は必ず母に手を合わせて、帰ってきたら報告する。今回も感謝状をくれたから母の横に飾らしてもらった」と明かしてくれた。
これまでの活動の中で、特に印象に残っている出来事は「正直特にない。これは良い悪い、軽い重いなんてことはなく、みんな脳裏に焼き付いている。上下はつけがたい」と話す尾畠さん。ボランティアのやりがいについては、「ピンからキリまであるけど、行方不明から3日間経っていて、今回の理稀くんみたいに小さい2歳の子どもの命は大人ほど耐えられないかもしれないと。一分一秒でも早く探して、身内の方に会わせてあげたい、その一心でやらせていただいた」と語った。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

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