横浜市港南区で昨年10月、 集団登校中の 児童の 列に軽トラックが突っ込み、 児童ら8人が死傷した事故で、 横浜地検は31日、 自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で逮捕された無職の 男性(88)を不起訴処分(容疑不十分)とした。 事故で亡くなった小学1年の 田代優さん(当時6歳)の 父親が代理人弁護士を通じて発表したコメントの 全文は次の 通り。
横浜市港南区で昨年10月、集団登校中の児童の列に軽トラックが突っ込み、児童ら8人が死傷した事故で、横浜地検は31日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で逮捕された無職の男性(88)を不起訴処分(容疑不十分)とした。事故で亡くなった小学1年の田代優さん(当時6歳)の父親が代理人弁護士を通じて発表したコメントの全文は次の通り。
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最愛の息子との突然の別れから5カ月が過ぎました。2016年10月28日朝、家の前で私とキャッチボールの練習をし、いつも通り小学校に送り出した息子がほんの数分後に天国へ旅立つとは夢にも思いませんでした。
高齢者ドライバーによる事故に巻き込まれ、たった6年の短い生涯を終えた息子の無念は筆舌に尽くし難いものがあります。小学校に入学し、新しい習い事にもチャレンジをし、これからの希望に満ちあふれた人生の全てを一瞬にして奪い去られ、更にその運転手の罪を問うことができないという判断は到底納得のできるものではありません。
息子の死を無駄にしないためにも、高齢者ドライバーに対する厳格な規制作り、運転免許証自主返納制度の認知向上、またそれに伴う社会全体の高齢者に対する生活支援の強化を強く望みます。また自動車開発メーカーに対しては、衝突防止技術等の安全機能の更なる技術開発と早期の標準装備化を望みます。
息子の事故報道がきっかけで、交通安全に対する意識が向上し、同じような痛ましい事故が二度と起きないよう切に願っております。
最後になりますが、優を想ってくださり、日ごろより我々家族を励まし続けてくださる全ての方に感謝いたします。
平成29年3月31日 田代優 父親