<2017 第89回センバツ高校野球> 第8日(27日・ 阪神甲子園球場) ○…2回戦…○ ▽午後2時21分開始(観衆4万1000人) 大阪桐蔭(大阪) 600000032=11
<2017 第89回センバツ高校野球>
○…2回戦…○
▽午後2時21分開始(観衆4万1000人)
大阪桐蔭(大阪)
600000032=11
610000100=8
静岡(静岡)
大阪桐蔭が14安打11得点で打撃戦を制した。一回に山田、福井の連続適時打などで計6点を先取。2点を追う八回には敵失で1点を奪うと、坂之下が同点の左前打、代打・西島が勝ち越しの三塁打を放った。4番手の根尾も2回を無失点に抑えた。一回に6点差を一挙に追いついた静岡だが、先発・池谷が終盤に踏ん張れなかった。
■白球を追って
好機に一気に畳みかけた。八回に3点を奪い逆転した大阪桐蔭。勝負どころを見極めると、次々と攻め手を繰り出し主導権を奪い返す攻撃は、さすが甲子園常連校だ。
先頭・根尾の左前打が合図となった。続く山田の2球目でエンドランを敢行すると、左翼手の失策も誘い根尾は一気に生還した。犠打で1死三塁とすると、坂之下は「チャンスは攻めるべきだ。初球を狙った」。球威の落ちた静岡の左腕・池谷の直球をたたくと、三遊間を割る同点適時打になった。さらに勝負手は続く。ブルペンで投手の球を受けていた西島を代打で起用。エンドランで空振りするミスもあったが、狙っていた直球をしっかり捉える。三塁まで進んでいた坂之下を還す勝ち越しの右越え適時三塁打に、代打の切り札は「いきなり呼ばれたけど、打ったらチームが乗ると思った」と喜んだ。
一回に6点を先取しながらも二回以降は、池谷のキレのある直球を打ちあぐねていた。それでも「(池谷は)全力で投げていた。終盤に(疲れで)球が甘くなると思っていた」と西谷監督。リードを許しながらも、選手はあせることなくチャンスを待ち続けていた。
8強に進んだチームで唯一の2試合連続2桁得点。「つなぐ意識で相手のミスも誘っている」と主将の福井。2試合で本塁打は1本。派手な長打攻勢ではないが、積極的な攻撃スタイルは高い得点能力を持つ。【藤田健志】
○…投手と野手の「二刀流」で注目される大阪桐蔭の2年・根尾が甲子園初登板。逆転した後の八、九回を1安打無失点で締めた。140キロ超の直球を連発し、九回には146キロをマーク。「力んでうまくコントロールできなかった」と荒れ球が多かったものの、球威で静岡打線をねじ伏せた。遊撃手で先発しながら、自チームが攻撃の時にはこまめに投球練習をして準備。それでも、「甲子園のマウンドは変な力が入る。やりたい投球はまだまだできない」と納得の投球とはいかなかった。
○…静岡は2点リードの八回無死一塁から左翼への打球を成瀬が後逸し、一気に一塁走者の生還を許した。「自分のエラーで相手に流れを渡してしまった。冬場に守備を磨いてきたのに」と成瀬。結局この回、勝ち越されて逆転負け。一方、4番としては一回の3点二塁打を含む3安打。「力が上の相手にも普段通りやれば、いい戦いができる」と手応えもつかんだ甲子園だった。
○…静岡のエース左腕・池谷が悔やむのが一回だ。「気持ちの焦りが出てしまった」と無死一、二塁からのバント処理で間に合わない三塁へ悪送球し、先制を許すと、その後も連打を浴び計6点を失った。
しかし、二回以降は強力打線相手に、9割以上直球を投じる攻めの投球を見せ、七回までは無失点。疲れが出た八回に打ち込まれ、逆転を許したが、「直球は通用するのは分かった」と手応えをつかんだ。「エースは試合を作る投手。ストレート一本ではだめ。変化球の質と体力を上げたい」。もう一回り大きくなるため、この経験を糧にする。
第89回選抜高校野球:大阪桐蔭11-8静岡 大阪桐蔭、勝機読む
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