内戦が続くイエメンで、 サウジアラビアなどとの 関係改善を訴えたサレハ前大統領が反体制派に殺害されたことを受け、 政権側が国民に反体制派との 戦いに…
内戦が続くイエメンで、サウジアラビアなどとの関係改善を訴えたサレハ前大統領が反体制派に殺害されたことを受け、政権側が国民に反体制派との戦いに加わるよう呼びかけ、さらなる戦闘の激化と市民の犠牲が懸念されています。 中東のイエメンでは、サウジアラビアやＵＡＥ＝アラブ首長国連邦が支援するハディ政権と、イランの支援が指摘される反体制派の間で内戦が続いていて、これまで反体制派と連携してきたサレハ前大統領が、敵対してきたサウジアラビアとの関係改善を訴えたことから、これに異を唱える反体制派によって４日、殺害されました。 これを受けてハディ大統領は、サレハ前大統領の死に哀悼の意を示したうえで、「テロリストの統治下にあるすべてのイエメン国民よ、立ち上がれ」と述べて、反体制派との戦いに加わるよう呼びかけました。 一方の反体制派の指導者はテレビ演説で、「裏切りが終わった歴史的な日になった。サウジアラビアやＵＡＥが、サレハの民兵を使ったことは明白だ」などと述べて、イエメン情勢に介入を続けるサウジアラビアなどを改めて非難しました。 ＩＣＲＣ＝赤十字国際委員会によりますと、この６日間の戦闘で首都サヌアだけで少なくとも１２５人が死亡しており、前大統領の殺害を受けて戦闘のさらなる激化と、市民の犠牲が懸念がされています。
