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【虎のソナタ】虎「人海戦術」の前に梨田監督の機密さ影ひそめ

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(セ・ パ交流戦、 楽天1-2阪神、 2回戦、 阪神2勝、 16日、 楽天生命)楽天・ 梨田昌孝監督が辞任した。 エッ…というより、 そこまで苦悩していたの か…とさえ思う。 い…
(セ・パ交流戦、楽天1-2阪神、2回戦、阪神2勝、16日、楽天生命)楽天・梨田昌孝監督が辞任した。
エッ…というより、そこまで苦悩していたのか…とさえ思う。いささかなりとも近鉄の「若くて有望な強肩捕手」としての梨田昌孝を知る古株記者としては、そのモノ静かな『退場劇』が胸にしみた。
近鉄の若手時代に西本幸雄監督の鉄拳をうけて教育された男だ。西本幸雄という頑固親父からシゴき倒されて「俺はおまえがいたから(近鉄の監督を)引き受けたんやぞ!」とまで言わせ、叱咤激励された素質。西本さんはよく言っていた。
「あいつの魅力は“やさしすぎる”ことや。しかし…それがもの足りんのや」
ところが…もう65歳。西本幸雄という名伯楽を超えたキャリアを積んだ彼は“1点勝負”の奥行きはあるハズなのにこの試合でもアレ? と思うほど攻める時と手堅くいくべき時との微妙なズレが…。もちろん『結果論』だからシロウトが何をぬかすか…となるが、それだけ阪神の「人海戦術」の前に彼のチ密さは影をひそめていた。
それにしてもこんなに1球の駆け引きで、打者心理と投手心理がしのぎをけずり、岩貞が八回一死まで121球、則本が九回一死、高山にフォークを逆転打とされるまでの136球の『熱投』には、久しぶりに熱いものがこみあげた。
0-0の投手戦より乱打戦の方が派手な喜怒哀楽が見えてスリリングだという人もいるが、捕手出身の指揮官と外野手出身の監督の虚々実々は両者の「性格」を少しは知るだけにたまらなく面白かった。交流戦の11位と最下位の戦いとはとても思えない…。

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