「俺だけ5タコですっ」 。 捕手の 中村が笑顔でクラブハウスに引き揚げてきた。 音なしだった8番打者が目立つほど、 ヤクルトの 猛打が止まらなかった。 交流戦の “頂上決戦”は意外なほどにあっさりと趨勢が決した。 山田哲が左越えに逆転3ランを放つ=共同 1番・ 山田哲が嫌な空気を一掃した。 一回、 粘った末の 左前打で出塁、 2…
「俺だけ5タコですっ」。捕手の中村が笑顔でクラブハウスに引き揚げてきた。音なしだった8番打者が目立つほど、ヤクルトの猛打が止まらなかった。交流戦の“頂上決戦”は意外なほどにあっさりと趨勢が決した。 山田哲が左越えに逆転3ランを放つ=共同 1番・山田哲が嫌な空気を一掃した。一回、粘った末の左前打で出塁、2番・青木の二塁打で先制のホームを踏んだが、続く好機に後続が凡退。しかも、逆転を許した二回、1死一塁で石川の送りバントは捕手の前に落ちる完全な「併殺コース」。ところが捕手の送球ミスで、回るはずがなかった打席が巡ってきた。 1打席目で球筋は目に焼き付けている。8球目、摂津の代名詞ともいえるシンカーを左翼に逆転3ラン。「三振しないように食らいついていこうと思ったらたまたま良い角度で上がってくれた」と謙遜したが、厳しい球をファウルでかわし、狙い球を一発で仕留めた打棒は、明らかに上昇気流のチームを象徴する。 四回無死一塁では、ソフトバンク・バッテリーが勝負できずに山田哲にストレートの四球。直後に青木の3ランが飛び出して打者一巡の猛攻に、スタンドは応援用のビニール傘が開きっぱなし。「(雰囲気は)最高潮でしょう」と古巣に戻った青木も威勢がいい。 例年通り、今年の交流戦はパが25勝にセが15勝とパ優勢が続く。この日もセのライバルたちが仲良く……、というなかで“独り勝ち”の6連勝で最下位を脱出した。2位のDeNAも1ゲーム差と目前だ。例年セの順位を大きく動かしてきた「荒れる交流戦」。ツバメはどこまで高く上がれるか。(西堀卓司)