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米朝会談、拙速合意に危惧の声 見通せぬ完全非核化 トランプ大統領、透ける「偉業」への思い

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トランプ米大統領が先に中止を表明していた北朝鮮の 金正恩(キム・ ジョンウン)委員長との 会談を再び決めた。 中止決定後も史上初の 米朝首脳会談という大舞台への 意欲は隠せず、 1週間あまり
【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領が先に中止を表明していた北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との会談を再び決めた。中止決定後も史上初の米朝首脳会談という大舞台への意欲は隠せず、1週間あまりでまたも方針転換した。ただ「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)への道筋はなおおぼろげで、拙速な合意を警戒する声は強い。 【関連記事】 「対北朝鮮、完全非核化の目標維持」 米国防長官 米朝首脳会談をめぐるトランプ大統領の対応を危ぶむ声は強い(1日、ホワイトハウス)=ロイター 「(米朝関係が)こんなに良好なのは長年、なかったことだ」「朝鮮戦争の終結についても話した。歴史的にこれはとても重要だ」 1日、トランプ氏はホワイトハウスで正恩氏側近の金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長との会談後、こうまくしたてた。発言からは自らが主導して米朝関係を改善し、北朝鮮の非核化という歴史に名を残す偉業をなし遂げたいとの思いがうかがえる。 5月24日にいったん中止を表明した後もトランプ氏は6月12日の開催をめざす方針は「変わっていない」などと会談への意欲を示していた。1日に会談した金英哲氏は国際テロ事案へかかわった疑いで米独自の制裁対象に指定されており、本来なら米国訪問はできないはずだった。 そんな人物を慎重論がある中でホワイトハウスに招き入れ、記者団には「北朝鮮で第二の権力者」(トランプ氏)と持ち上げてみせた。そこに11月の中間選挙の勝利や大統領再選を念頭に大きな成果を残したい思いがあるのは間違いない。 ただ、トランプ氏を危ぶむ声は強い。「もし偉大な『ディール・メーカー』なら、細部にこだわってほしい」。共和党のマコネル上院院内総務は1日の講演でこう語り、非核化とその見返りをめぐる拙速な米朝合意をけん制した。 民主党のマーキー上院議員も会談の開催決定を歓迎しつつも「単なるテレビの見せ物にするだけでなく、核の脅威を減らすことに集中しないといけない」とツイッターに投稿した。

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