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冠水した関空の孤立状態が続く ── 3000人が取り残され、物流に影響も

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台風21号の 影響で関西国際空港が冠水し、 孤立状態が続いています。 何が起こったの でしょうか。 今後、 どの ような影響が考えられるの でしょうか。 近畿地方を縦断した台風21号は、 関西の 空の 玄関口である関西国…
台風21号の影響で関西国際空港が冠水し、孤立状態が続いています。何が起こったのでしょうか。今後、どのような影響が考えられるのでしょうか。 近畿地方を縦断した台風21号は、関西の空の玄関口である関西国際空港にも大きな被害をもたらしました。台風による高潮で空港敷地内の多くが冠水し、空港が使用不能の状態となっています。また、陸地との唯一のアクセス手段である連絡橋に強風で流されたタンカーが衝突。橋脚などが損傷したため、道路も使えない状況です。空港内には3000人が取り残されてしまいました。 関空は沖合5キロに埋め立て方式で作られた人工島ですが、当初から地盤沈下への対策が最大の課題とされてきました。同空港は開港時と比較するとすでに3メートル以上も沈んでおり、今でも毎年、沈み続けています。沈下があることは想定済みで、建物は過剰に沈下した部分をジャッキアップで持ち上げる仕組みになっており、定期的に高さの調整が行われています。また高潮で浸水しないように地盤沈下に合わせて護岸を高くする工事を繰り返してきました。 そうはいっても年々、空港が沈み続けているのは事実であり、基本的に高潮の被害を受けやすい空港であることは間違いありません。2004年にはやはり台風と高潮によって護岸が崩れ浸水するという被害が発生しています。今回は、台風が直撃してしまい極めて大きな高潮が発生。さらにタンカーの衝突という想定外の事態になったため、空港が孤立するという状況に陥ってしまいました。 関空を運営する関西エアポートでは、運行再開の見通しについて「未定」としており、いつ復旧できるのか分からない状態です。関西地方にやってくる訪日外国人観光客はほとんど関空から入国するため、空港閉鎖が長引いた場合、インバウンド経済に大きな影響を与える可能性があります。 それだけではありません。西日本では悪天候による被害が各地で続いており、これがジワジワと物流網などに影響を与える可能性が指摘されています。まずは被害の全容を把握し、全体的な復旧のロードマップを示すことがもっとも重要でしょう。 (The Capital Tribune Japan)

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