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白鵬「未来の目標に」41度目優勝、幕内1000勝も

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白鵬は鋭く踏み込んで右四つ左上手の 形に持ち込むと、 上手投げ一閃(いっせん)。 豪栄道を土俵下まで投げ捨てた。 全盛期をほうふつとさせる盤石の 相撲だった。 豪栄道(左)を攻める白鵬 33歳の 大横綱にとって今年初となる優勝は、 また違う味わいがあった。 「年とともにけがも増えたから。 本当に時間はかか…
白鵬は鋭く踏み込んで右四つ左上手の形に持ち込むと、上手投げ一閃(いっせん)。豪栄道を土俵下まで投げ捨てた。全盛期をほうふつとさせる盤石の相撲だった。 豪栄道(左)を攻める白鵬 33歳の大横綱にとって今年初となる優勝は、また違う味わいがあった。「年とともにけがも増えたから。本当に時間はかかったけれど、価値ある優勝だと思う」。当たり前のように毎場所優勝する時代は過ぎ去った。さらに今年は毎場所出ることさえも当たり前ではなくなっていた。今年、15日間皆勤したのは5月の夏場所だけ。対戦相手うんぬんより、自分の体との戦いが続いた。 右膝などの痛みで途中離脱を繰り返した8月の夏巡業では「けがとどう付き合っていくか。あと5年、10年頑張るならメスを入れてもと思うけれど、そうじゃないからね……」と漏らした。今場所前も調子は上がらなかったが、毎日アイシングを欠かさず、適度に休養を入れながら体調を整えた。「優勝したから言えるけれど、このままずっとけがに泣かされるかも、という思いがあった」 そんな白鵬が原動力としたのは記録への挑戦だった。「(大相撲は)何百年、何千年と続くものだから、若者のためにも(記録を)伸ばしていかないといけない。目標が大きければ大きいほど若者は頑張れる。私もそうだったから」 中日に横綱800勝、この日は幕内1000勝と前人未到の大台に到達。さらに2006年から13年連続の優勝となり、大鵬の「12年連続」を抜いて単独1位となった。達成できそうな記録は、ほぼ樹立したといえるのではないか。白鵬は呼びかけるように言った。「(幕内1000勝で)未来の子供たちに大きな目標をつくった。目指せ1001勝!!」。現代の大横綱は、まだ見ぬ未来の横綱と戦っているのかもしれない。(金子英介)

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