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昭和大も医学部入試で得点操作 現役と1浪に加点

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大学医学部の 入試の 公正さに疑いが持たれている問題で、 昭和大は15日、 浪人生が不利になる得点操作を行っていたと発表した。 2013年の 入学者から、 現役と1浪の 受験生の 高校調査書の 評価点を加算。 大学OBの 子供の 場合、 合格ラインに達していなくて…
大学医学部の入試の公正さに疑いが持たれている問題で、昭和大は15日、浪人生が不利になる得点操作を行っていたと発表した。2013年の入学者から、現役と1浪の受験生の高校調査書の評価点を加算。大学OBの子供の場合、合格ラインに達していなくても合格させていたケースもあった。いずれの操作も学内の入試常任委員会が決め、組織的に行っていた。 医学部の不適切な入試が明らかになったのは東京医科大に続いて2例目。文部科学省は実態把握のため調査を急ぐ。 医学部入試での不正を謝罪する昭和大学の小出良平学長(左)(15日午後、東京都品川区) 15日午後、小出良平学長と小川良雄医学部長が東京・品川の大学内で記者会見。「社会の信頼を損ない、深くおわび申し上げる。不正という認識がなかった」と謝罪した。 同大学によると、医学部の一般入試では筆記による1次試験(400点満点)に続き、面接、小論文、調査書による2次試験(80点満点)を実施。この際に調査書の評価で現役には10点、1浪には5点を加算していた。 小川学部長は「現役生の方が医師国家試験に合格しやすく、医療に携わる人材として将来性があった」と理由を説明。受験条件に差が生じることを募集要項には記載していなかった点については「総合的に判断していた」と述べるにとどめた。 医学部は入試を1期と2期に別け、別々に試験と合格発表をしている。18年の2期入試では募集定員20人に対し24人を合格させたが、うち4人が卒業生の子供などだった。 4人は本来、辞退者が出た場合に繰り上げ合格させる補欠者だったが、「確実に入学してくれる」という理由で正規合格に加えた。同様の経過で、これまでに計19人が合格しているという。 現役生やOB子弟らの優遇は学内の入試常任委員会で決定され、13年春入学者の入試から続いていた。 昭和大は文科省の調査で男子の合格率が過去6年間の平均で女子の1.54倍に達しているが、会見で小川学部長は「女子受験生への差別は一切ない」と明言した。 同学部長は「不利益を被った受験生には誠実に対応する」と表明。大学は今後、第三者委員会を設け、救済措置などを検討する方針だ。 大学入試に詳しい桜美林大の田中義郎教授(教育学)は「大学入試は公平に行われるものだと広く認識されており、受験生にとっては著しく信頼が損なわれる」と指摘。「もし現役と浪人で加点や減点をするなら、入試前に理由を説明するのが筋だ」と話した。 医学部入試を巡っては東京医科大で女子と3浪以上の受験生を減点する得点操作が発覚。文科省は各大学に対する調査を進めており、柴山昌彦文科相は12日、不正があった場合は自主公表するよう大学側に求めていた。

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