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オールスターゲーム 第2戦 全パ5-1全セ パ連勝

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プロ野球「マイナビオールスターゲーム2018」 は14日、 第2戦を熊本・ リブワーク藤崎台球場で行い、 全パが松田(ソフトバンク)の 攻守の 活躍や先発の 岸(楽天)の 好投などで5-1で全セに快勝。 全パは昨年からの 連勝を4に伸ばし、 対戦成績を84勝78敗11分けとした。 最優秀選手(MVP)は先制適時打を放った
プロ野球「マイナビオールスターゲーム2018」は14日、第2戦を熊本・リブワーク藤崎台球場で行い、全パが松田(ソフトバンク)の攻守の活躍や先発の岸(楽天)の好投などで5-1で全セに快勝。全パは昨年からの連勝を4に伸ばし、対戦成績を84勝78敗11分けとした。最優秀選手(MVP)は先制適時打を放った源田壮亮(西武)が選ばれた。
地方球場開催は13年以来5年ぶり。一昨年の熊本地震の復興支援の一環で県内少年野球チームの子どもたちが招待され、黙とうもささげられた。セ・パ両リーグ戦は16日から再開する。
▽熊本(全パ84勝78敗11分け)
全セ 000020120=5
全パ 000000010=1
<勝>アルバース 1勝
<敗>岩貞 1敗
全パの投打の歯車がかみ合った。全パは五回、先頭の松田が二塁打に敵失が絡んで三塁へ。源田が中前適時二塁打を放つなど2点を先取。七回には代打・今江の右前適時打で突き放した。先発の岸は2回3奪三振の好投。全セは八回に糸原の適時二塁打で一矢報いるのがやっとだった。
球宴初の熊本開催に、2人の九州男児の心に火が付いた。
まずはお隣、大分出身の源田。五回無死三塁、低めのスライダーを「何とかバットに当たってくれ」との思いで振り抜き、中前へと運んだ。持ち前の勝負強さで球宴初安打で先制点をたたき出した。さらに一塁を回ったところで、打球の行方を見て「先まで行ける」と確信。俊足を生かして二塁を陥れ、好機を広げて同郷の甲斐につないだ。
全パの工藤監督から「初球から(打ちに)行ってこい」とアドバイスを受けた甲斐。迷うことなく初球の直球を振り抜くと、打球は左前へ。楽々と源田を迎え入れ、貴重な追加点をもぎ取った。
第1戦ではパ・リーグ首位を走る西武の打者陣が活躍する中、無安打に終わった源田。初出場の甲斐と「1本打とう」と約束していたという。ともに球宴初の適時打でチームを勢いづけただけでなく、外野席に招待された地元の子どもたちを大いに沸かせた。
MVPを獲得した源田は「ヒット1本で賞をもらうのはおこがましい」と恐縮しながらも、「子どもたちには恥ずかしくない試合を見せることができた」と胸を張った。甲斐も「九州出身の自分が、熊本でプレーできてとてもうれしい」。工藤監督の「九州は一つ」という思いに、バットで応えた2人の活躍だった。【長田舞子】
第1戦の中日・松坂に続いて、大リーグ帰りのベテランが再び夢舞台をわかせた。11年ぶりに出場の上原が43歳3カ月の最年長登板。2005年の工藤公康(巨人)の42歳2カ月を1歳以上も更新した。「年寄り扱いしてほしくない。うれしくない」と苦笑したが、技術、体力、人気を維持しているからこその金字塔だ。
六回に全セの4番手で登板すると、いぶし銀の技を見せた。1死一、二塁のピンチでは、松田に得意のスプリットを続けて左飛に打ち取り、続く源田には一転し、直球勝負を貫き遊飛に仕留めた。1回を1安打1四球無失点で切り抜け、「ゼロで終われたのでOK」と充実感に浸った。
自身の去就がなかなか決まらなかった昨年オフ。中日入りした松坂の「ボロボロになっても投げたい」との言葉を聞き、「自分もそれぐらいやらないといけない」と心を奮い立たせた。最後は古巣・巨人への復帰を決め、プロ入り同期でもある松坂とともにファン投票で球宴に選出された。
今季は23試合に投げて3敗7ホールド、防御率4・09と苦戦中。松坂と同じく、完全復活への道のりは険しい。だが「後半戦、負けられる試合はない」と語気を強めた上原。不思議な縁で結ばれた友と同じく、このまま終わるつもりはさらさらない。【岸本悠】
○…初球宴となった全セ・糸原は、チーム唯一の得点を生む適時二塁打を放った。守備から途中出場し、八回無死一塁で迎えた最初の打席。相手の暴投で二塁と好機が広がり、4球目の高めの直球を逆らわずに左中間に運んだ。「0」が並んだスコアボードにようやく得点を刻み、「抜けてくれ、という気持ち。タイムリーになってくれて良かった」。第1戦は無安打だっただけに、自身にとってもうれしい快音となった。
○…全パ最年長・35歳の松田が攻守で気迫あふれるプレーを見せた。まずは三回の守備。小林の三塁線への強烈なゴロを横っ跳びで好捕し、素早く一塁へ送球してアウトに。五回の打席では、岩貞の高めの直球を捉えて左中間へ運ぶと、左翼のバレンティンが打球の処理にもたつくのを見て「行くしかない」と一気に三塁へ(記録は二塁打と失策)。今年4月には熊本での主催試合が雨で中止になったこともあり、「オールスターという最高の舞台で戻ってこられて良かった」と松田。「熱男(あつお)」の愛称で親しまれる元気印が熊本の夜を熱くした。
○…2013年以来3度目、楽天では初出場だった今江が代打で適時打。2点リードの七回2死一、二塁、外角直球を「コンパクトに」とベテランらしく右前へ運んだ。第1戦は8番・三塁で先発しながら快音なしに終わったこともあり、「昨日は3(打数)の0(安打)だったのでうれしい」と笑顔をみせた。
○…ファン投票で選ばれた両チーム計8人が参加し、2日間にわたって試合前に行われたホームラン競争は、第1日から計31発を放ったDeNA・筒香が制した。3分間で多く打った方が勝利する形式でトーナメントで争われた。14日の決勝ではヤクルト・バレンティンと対戦し、滞空時間の長い右中間への放物線など8本を記録。1本差で競り勝った筒香は「優勝できると思っていなかった。後半戦でも夢と希望を与えられるような本塁打を放ちたい」と気持ちを新たにしていた。
■自由席
「本当に感無量です。ありがたい」。熊本地震の復興支援として初めて熊本開催となったオールスター。列をなして試合開始を待ちわびる観客を前に、リブワーク藤崎台球場の葵大二郎・管理課長は頬を緩ませた。
2度の激震に襲われた2016年4月の熊本。発生直後に現地入りした時は言葉を失った。隆起した道路、傾いた家屋……。シンボルの熊本城も大きな被害を受けた。熊本球児の「聖地」である藤崎台もスコアボードがはがれ落ちた。
プロ野球は発生直後から支援を続けてきた。特に九州唯一の球団であるソフトバンクは16年、シーズン中でありながら被災地に赴き、子どもたちに野球教室を開いた。さらに松坂(現中日)も球場復旧へ1000万円を寄付。そして今回の球宴も復興支援を兼ねて5年ぶりに地方球場での開催にこぎ着けた。葵課長も「もう最初で最後かもしれないですね」と感慨深げ。芝生の外野席に招待された約3000人の球児も選手たちのプレーに目を輝かせた。
西日本豪雨では、今も多くの人が苦しんでいる。甚大な被害が出た広島出身で、ソフトバンクの選手会長でもある柳田は「子どもたちにとっても僕にとっても、良い思い出になった」と振り返る。笑顔で野球を見てほしい。だからこそ、球宴はいつまでも「夢の祭典」であり続ける。【生野貴紀】
<最優秀選手>
源田壮亮(西武)
<敢闘賞>
アルバース(オリックス)、浅村栄斗(西武)、宮崎敏郎(DeNA)
<全般記録>
最少観客試合 1万3760人
最年長投手(登板)=43歳3カ月 上原(巨人)
<全般記録>
最少観客試合 4万7257人
<代打者記録>
▽シリーズ最多安打5=パ、初
▽シリーズ最多出塁5=パ、初

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