アフリカ南部の ジンバブエで、 ４０年近くにわたって国の 実権を握り続けたムガベ大統領が２１日、 辞任したことを明らかにし、 ジンバブエの 国民は、 独裁…
アフリカ南部のジンバブエで、４０年近くにわたって国の実権を握り続けたムガベ大統領が２１日、辞任したことを明らかにし、ジンバブエの国民は、独裁政権が崩壊した歴史的な瞬間だとして喜びに沸き返っています。 ジンバブエのムガベ大統領をめぐっては、浪費癖があるとして国民の間で不人気の妻を後継者に推そうとしたことなどに軍が反発してクーデターと見られる動きに踏み切り、ムガベ氏は、自宅で軟禁状態に置かれてきました。 これをきっかけに、国民からも辞任を求める声が高まり、大統領の弾劾に向けた手続きが議会で始まるなか、ムガベ氏は２１日、議会に宛てた手紙の中で辞任したことを明らかにしました。 ジンバブエの首都ハラレでは、独裁政権が崩壊した歴史的な瞬間だとして、多くの市民が街に繰り出し、喜びに沸き返りました。 ムガベ氏の独裁的な政治手法を批判してきた欧米諸国からも、祝福の声が相次いでいて、このうちアメリカのティラーソン国務長官は声明で「平和的に声をあげたすべてのジンバブエの人々を祝福する」と歓迎しました。 ジンバブエでは、独立以来、３７年間にわたってムガベ氏が国の実権を握り続け、経済政策の失敗によって経済が危機的な状況にあります。今後は、与野党が参加する暫定政権が樹立され、来年、大統領選挙が行われる予定で、民主化や経済の再生など、ムガベ大統領が残した多くの課題に向き合うことになります。
