【ニューヨーク時事】 国連安全保障理事会は１５日午前（日本時間１６日未明）、 北朝鮮の 核ミサイル開発問題をめぐり閣僚級会合を開いた。 議長を務めた河野太郎外相は演説で「今重要なの は、 国際社会が一致して、 あらゆる可能な手段を通じて圧力を最大限まで高めるために緊密に連
【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は１５日午前（日本時間１６日未明）、北朝鮮の核ミサイル開発問題をめぐり閣僚級会合を開いた。議長を務めた河野太郎外相は演説で「今重要なのは、国際社会が一致して、あらゆる可能な手段を通じて圧力を最大限まで高めるために緊密に連携することだ」と述べ、対話よりも圧力を重視すべきだと訴えた。ティラーソン米国務長官も、対話実現の前に北朝鮮は挑発行動を停止し続ける必要があると強調した。
会合には北朝鮮の慈成男国連大使も出席。北朝鮮の代表が安保理会合に出席するのは非常に珍しい。 国連のグテレス事務総長は、フェルトマン事務次長（政治局長）を北朝鮮に派遣したことに触れつつ、「コミュニケーションの窓口を再開・強化する時だ」と対話再開を強く訴えた。これに対し、河野外相は「対話のための対話を実施するという過去の過ちを繰り返さないことがわれわれの責務だ」と強調した。
ティラーソン国務長官は「非核化が達成されるまで、圧力を継続しなければならない」と強調。特に中国とロシアを名指しし圧力強化を求めた。ティラーソン氏は１２日に「北朝鮮との最初の対話を前提条件なしで行う用意がある」と述べ、核ミサイル開発計画の放棄を明示しなくても対話に応じる意向を示していたが、安保理会合では「対話を始める前」に北朝鮮は挑発行動を停止する必要があると述べた。 河野外相はまた、北朝鮮による拉致被害者、増元るみ子さんの母信子さんが最近亡くなったことを念頭に「家族は永遠に待てるわけではない」と述べ、拉致問題の早期解決も呼び掛けた。 北朝鮮は今年、核実験を１回実施し、大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）を３回発射した。会合では、核ミサイル開発を加速させる北朝鮮に対する圧力強化に向けた方策や、安保理決議履行の徹底をめぐり各国が意見を交わした。（2017/12/16-01:34）
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