Домой Japan Japan — in Japanese 【ペロシ氏台湾訪問】「誰もメリットを説明できない。米中の対話ムードは吹き飛んだ」専門家が指摘

【ペロシ氏台湾訪問】「誰もメリットを説明できない。米中の対話ムードは吹き飛んだ」専門家が指摘

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東京大学東洋文化研究所の佐橋亮・准教授は「ペロシ氏の訪台が台湾や台湾海峡の安定にとって何かプラスを生んだのか、説明できない」と批判しています。
アメリカのナンシー・ペロシ下院議長は 夜から台湾を訪れ、翌 は蔡英文・総統と会談。台湾と世界の民主主義を守る「アメリカの決意は揺らがない」などと連帯を表明した。
一方で、訪台に強く反対してきた中国は、台湾を取り囲むような形での軍事演習の実施を発表。台湾海峡をめぐる緊張感が増している。
今回の訪台で、中国からの武力を用いた統一の脅威に晒されてきた台湾が得たものはあったのか。また、台湾へ武器供給をする一方で、中国との対話も続けるなどバランスを保ってきたバイデン政権に与える影響は何か。
米中対立などに詳しい東京大学東洋文化研究所の佐橋亮・准教授(国際政治)に聞いた。
Q.ペロシ氏はこれまで蔡英文・総統と会談し「民主主義を守るアメリカの決意は揺らがない」などと話し、超党派で台湾に連帯する姿勢を示しました。蔡英文総統もペロシ氏を「最も揺るぎない友人」と表現し勲章を贈るなど歓迎しました。今回の訪台をどのように評価しますか。
佐橋准教授:
何のための訪台だったのか良く分かりません。「安全保障、経済、民主的統治」が重要だと示すために来たとペロシ氏は話していますが、それは訪問して話さなくても誰でも知っていることです。ペロシ氏は何かを持って来られる立場になく、むしろ勲章をもらって帰るだけです。
米中関係について言えば、まず短期的には、これから台湾の東側も演習区域に含めた(中国人民解放軍の)軍事演習があり、日本も距離的に非常に近い。またサイバー攻撃が発生し、中国と台湾の貿易関係でも様々な制約が輸入・輸出で発生しています。
中長期的に考えれば、当面の間バイデン政権と習近平指導部は対話をする気力を失うでしょう。過去2ヶ月くらいあった対話ムードは完全に吹き飛びました。経済やロシア・ウクライナ戦争などもあり、米中は強硬姿勢を維持しながらも必要な対話をやろうと考えていたのですが、その雰囲気は無くなった。
デメリットはありますが、何がメリットだったのか。誰も説明できない。ペロシ氏の訪台が台湾や台湾海峡の安定にとって何かプラスを生んだのか、説明できないのです。ペロシ氏の下院議員としてのレガシー作りと言えるのではないでしょうか。
Q.

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