ジャカルタ・ アジア大会（８～９月）などの 代表選考会を兼ねた競泳の 日本選手権第３日は５日、 東京辰巳国際水泳場で行われ、 女子１００メートル平泳ぎは青木玲緒樹（れおな）＝ミキハウス＝が１分５秒９０で２連覇を果たし、 ２位に入った鈴木聡美（ミキハウス）とともに標準記録を突破して代表に内定した。
ジャカルタ・アジア大会（８～９月）などの代表選考会を兼ねた競泳の日本選手権第３日は５日、東京辰巳国際水泳場で行われ、女子１００メートル平泳ぎは青木玲緒樹（れおな）＝ミキハウス＝が１分５秒９０で２連覇を果たし、２位に入った鈴木聡美（ミキハウス）とともに標準記録を突破して代表に内定した。
非五輪種目の男子５０メートル平泳ぎは小関也朱篤（やすひろ）＝ミキハウス＝が自身の持つ日本記録を塗り替える２７秒１２で制した。女子１００メートル背泳ぎは２１歳の小西杏奈（中京大）が５９秒６２で２連覇し、２位の酒井夏海（スウィン南越谷）とともに代表入りを決めた。
男子２００メートル自由形は松元克央（かつひろ）＝セントラルスポーツ＝が１分４５秒９３で初優勝し、２位の江原騎士（ないと）＝自衛隊＝とともに代表入り。女子２００メートル自由形は五十嵐千尋（Ｔ＆Ｇ）が１分５７秒７３で制し、代表に内定。男子１５００メートル自由形は竹田渉瑚（オーエンス）が１４分５５秒４２で初優勝し、代表に内定した。
日本記録に０秒０２まで迫る好タイムに、本人も驚きを隠しきれなかった。女子１００メートル平泳ぎを制した社会人２年目の青木は「自分一人でレースをしているぐらいの気持ち」と振り返るほどの集中力を発揮。今夏の国際大会への手応えを得た。
レースは２０１２年ロンドン五輪メダリストの鈴木や世界選手権優勝経験を持つ渡部ら多士済々のスイマーが顔をそろえた。青木は「前半が鍵」と読んでいた。スタートし浮き上がったところでトップに立つと、５０メートルでは日本記録を０秒４２も上回るペース。残り５メートルまで日本新ペースを保ち、会場を沸かせた。
東洋大４年で迎えた、１６年リオ五輪代表を懸けた日本選手権の前は、卒業後の進路に迷っていた。代表入りは逃したものの納得のいくタイムを出し、「２０年東京五輪までは続けたい」と社会人スイマーの道を選んだ。
昨季は初めて代表入りしたが、世界選手権は２種目で準決勝敗退。「強い選手は大舞台で結果を残す」と痛感した。この日は自己記録を大幅に更新。「（記録を）出さなければいけないところで出せた」と自信を深めた。
「世界の決勝で戦いたい」と目標を掲げた青木。東京で開催される８月のパンパシフィック選手権やジャカルタ・アジア大会で、成長した姿を見せつけたい。【村上正】
○…女子１００メートル背泳ぎを制した小西が、初の代表入りを決めた。昨年は優勝したものの派遣標準記録には届かず、悔し涙をのんだ。レースは「自信があった」という後半でギアを切り替え、トップの酒井をかわしてフィニッシュした。女子背泳ぎは２０１２年ロンドン五輪で２個の銅メダルを獲得した寺川綾さんがその翌年に引退して以降は世界で戦う選手が現れず、「弱点種目」と言われてきた。「まだまだ世界で戦えるタイムではないが高めていきたい」と意欲を見せた。
【男子】
▽２００メートル自由形
（１）松元克央（セントラルスポーツ）１分４５秒９３（２）江原（自衛隊）１分４６秒３５（３）坂田（イトマンＳＳ）１分４７秒６１
▽１５００メートル自由形
（１）竹田渉瑚（オーエンス）１４分５５秒４２（２）平井（郵船ロジスティクス）１４分５８秒８８（３）山本（ミズノ）１５分５秒０６
▽５０メートル背泳ぎ
（１）古賀淳也（第一三共）２４秒５６（２）桜井（富士通）２５秒４４（３）長谷川（ミキハウス）２５秒５２
▽５０メートル平泳ぎ
（１）小関也朱篤（ミキハウス）２７秒１２＝日本新（２）新山（自衛隊）２７秒５２（３）渡辺（自衛隊）２７秒５６
【女子】
▽２００メートル自由形
（１）五十嵐千尋（Ｔ＆Ｇ）１分５７秒７３（２）大橋（イトマン東進）１分５７秒９７（３）青木（あいおいニッセイ同和損害保険）１分５８秒１４
▽１００メートル背泳ぎ
（１）小西杏奈（中京大）５９秒６２（２）酒井（スウィン南越谷）５９秒８３（３）諸貫（ミキハウス）１分０秒５２
▽１００メートル平泳ぎ
（１）青木玲緒樹（ミキハウス）１分５秒９０（２）鈴木（ミキハウス）１分６秒５２（３）渡部（早大）１分６秒６０
