Home Japan Japan — in Japanese NZ総選挙、与党辛勝 連立協議 TPP交渉に影響も

NZ総選挙、与党辛勝 連立協議 TPP交渉に影響も

295
0
SHARE

ニュージーランド(NZ)で23日投開票された総選挙(一院制、 定数120)はイングリッシュ首相の 率いる与党・ 国民党が58議席を獲得し、 第1党を維持した。 単独過半数は得られず、 首相
【シドニー=高橋香織】ニュージーランド(NZ)で23日投開票された総選挙(一院制、定数120)はイングリッシュ首相の率いる与党・国民党が58議席を獲得し、第1党を維持した。単独過半数は得られず、首相は9議席を獲得した第三党の「NZファースト」との連立協議に入る。同党は環太平洋経済連携協定(TPP)に反対しており、協議次第ではTPP交渉に影響を与える可能性もある。 支持者の前でスピーチするニュージーランドのイングリッシュ首相(23日)=ロイター 国民党は連立を組んできた少数政党の1議席を加えても過半数を獲得できなかった。「強く安定した政権を速やかに国民に提供する責任がある」。首相は選挙結果の判明後にこう語ったうえで、NZファーストと「共通の土台を探すため協議する」とした。 一方、37歳の女性、ジャシンダ・アーダーン党首が率いる最大野党の労働党は、改選前の31議席から45議席に伸ばした。連立を探る緑の党の7議席と合わせて52議席だ。 NZファーストを取り込めば政権交代を実現できるだけに連立に期待を寄せている。 NZ政局のキャスティングボートを握ったNZファースト。ウィンストン・ピータース党首は23日夜「決断には時間がかかる」と述べ、国民党と労働党のどちらと連立を組むのか態度を明らかにしなかった。いずれとも連携した経験がある。 NZファーストは自由貿易協定(FTA)や海外企業の投資にも批判的。移民の大幅制限や高齢者福祉の拡充も要求している。排外的な大衆迎合主義(ポピュリズム)を掲げている。 NZファーストの連立政権入りが濃厚になったことで、選挙後の新しい政権は、米国の離脱後に11カ国で早期発効をめざす「TPP11」の交渉姿勢を修正するのか。首相はオーストラリアと並んでTPP11の交渉を主導してきただけに、連立の行方が注目される。移民増に批判的な労働党とNZファーストが組めばTPP交渉で大幅な修正を求めてくる可能性がある。 ▼ニュージーランドの総選挙 議会は一院制で基本定数は120。小選挙区比例代表併用制で、有権者は選挙区の候補と支持政党を選ぶ。120議席は政党の得票率で比例配分されるが、小選挙区の獲得議席の方が配分数より多ければ、超過議席が認められ総議席が基本定数より多くなることもある。

Continue reading...